[No.1230]
#4「ガラスの巨塔」今井彰
300ページを越える小説ですが、4時間ぐらいで読み終えました。
読み終えるのが惜しくなる、もっと続きを、もっと詳細を読みたいと感じました。
元NHKプロジェクトXのプロデューサーが書いた、架空の公共放送協会におけるヒット番組誕生の苦悩から、組織内の派閥、妬みや中傷、政治、番組の終焉までを小説にしたもの。
ノンフィクションとして書くにはあまりにも刺激的ですので小説として書かれたのでしょうが、おそらくプロジェクトXに情熱を注いだプロデューサーという立場から感じた事実に基づくものであり、著者から見たり感じたことがかなり再現されているのでしょう。
巨大な組織の暗部、メディアの横暴をわかった気にさせてくれます。
より仕事の現場に密着して、色気がなく、また
上質の小説「課長 島耕作」を楽しんだように思います。
目立つと妬まれたり、集られたり、仕事や会社は厄介ですね。
自分が正しいと信じ、応援してくれる人々がいたとしても、みんながそう思う訳ではないし、足を引っ張られたり、手柄を取ろうとする人もいたり。
今まで応援してくれていた人にソッポを向かれたり、騙そうとする人が近寄ってきたり。
ただ謙虚にコツコツ頑張る、個人で可能なのはそれぐらいなんでしょう、きっと。
あとはなるようになるということで。
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