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2014-01-18

読んだ本(2014-#2):ひまわり事件


[No.2138]

#2「ひまわり事件」萩原浩

久しぶりの萩原作品なので読むのが楽しみだったのですが、
読み終わるまでにずいぶん時間がかかりました。
登場人物が老人と幼児なので、
ついつい両親やチビ子のことがイメージされて、
時々に身に詰まされる感覚があるので、グイグイ読み進められませんでした。

幼稚園と老人ホームの両方を隣り合わせの立地で運営する悪徳経営者。
入居者に介護が必要となれば、介護施設へ転居することになるので、
契約金の返却義務がなくなるタイミングで退去を迫る。
入居スペースも、毎日の食堂のメニューも、ヘルパーの数も
入所案内パンフレットでは大袈裟になっているし。

幼稚園の園長先生は、先生に子供達に自分のエゴを押し付け放題。

そんな悪徳経営者に立ち向かう老人と子供達のお話。

中盤は中だるみ感もありましたが、終盤に差し掛かると一気に物語は進行し、
いろんな伏線が繋がりだして、なかなか爽快でした。

許認可施設にありがちと思われる利権の悪用や悪事の隠蔽、
黙って見てないふりをするのか、毅然と戦うのか。
長い物に巻かれてしまう人の方が大勢だと思うのですが、
やはり筋は筋としてきちんと通さないと、
自分か家族に悔いが残るので、
やっぱり巻かれてしまってはダメだと思います。
巻かれた事を後で悔いたり愚痴ったりするくらいならば、
やっぱり巻かれないように、きちんと抗うべきだと、
自分の気持ちを再確認しました。

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