[No.3876]
#33「独立記念日」原田 マハ
24 篇の短篇集です。それぞれの短篇の登場人物やその知り合いの方が、いろんな繋がりを持っていることに読み進めるほどに気がつきます。女性が主人公の短篇ですので、拙者にしてみれば、自分ではこれまで感じてこなかった女性の不安、怒り、焦燥や行き詰まりなどのネガティブな想いを、少しは理解できるようになる機会でもあります。
ポジティブな気持ちや状況でエイっと決断するよりも、迷ったり、決断の決定要因を見出せなかったり、選択肢のいずれも痛みや損失を生じる場合であっても、決断を迫られることはあります。決断しないと、ズルズルと辛さや苦しみが続きます。
結婚、離婚、出会いと別れ、親元を離れたり戻ったり、仕事を始めたり辞めたり、いろいろです。原田マハさんの作品を読みたくなる、読んで感じることに、いろんな人に見守ってもらったり、助けてもらったりしていることに気がついて、ほんのりと気持ちが暖かくなれるような気がすることがあります。今回もそうでした。
今は話せない場所に行った祖母、母、伯父や伯母、従兄との思い出、会話した事や一緒に遊んだ事を思い出しました。今もどこかからか見てくれているかもな、と思うだけでもちょっと元気になれました。
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