[No.967]
「葉桜の季節に君を想うということ」歌野晶午を読みました。
2004年版このミステリーがすごい第1位だそうですが、
ミステリーというよりも主人公の日記を読んでいる印象です。
騙し騙されるの繰り返しが人生、というのであれば拙者は嫌ですが、
この本では、騙し騙されが多重的に繰り返されます。
学生だからといって、19~23歳ってことではないし、
”俺”と言ってるからといって、その人が男性ってことでもないし、
泣いているからといって、悲しんでいるってことでもないし、
いつもいろいろ面倒を見てくれるからといって、好意を抱かれているってことでもない。
自分の既成概念や偏見や思い込みで考えたり人に接したりすると、
自分の予想の真逆な事態になったりするんだなぁ~、と思わされました。
「必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本です」
というのが、この本の紹介コメントです。
必ず二度は読むことになると思います。
この本の終盤で、登場人物が、誰が誰なのかわからなくなるので。
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