[No.1419]
#4「誘拐ラプソディー」荻原浩
子どもを誘拐して子どもの親御さんに身代金を要求し、
身代金受け渡しの為に翻弄させる、という話なのですが、
ホロリとさせられたのであります。
どんどんと読み進んでいく爽快感、
主人公は決して恵まれた環境で育つことなく、
犯罪をまさに犯している最中であるにも関わらず、
主人公に好意すら覚えたような錯覚があります。
荻原浩著作はお気に入り作品の一つです。
情景描写、登場人物に心理変容、文体、スピード、
どれもこれも心地よいです。
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生まれ育った境遇が、本人に多大な影響を与えるのでしょうが、
自分の不運を境遇のせいにするばかりでは、ダメだ、と
常々考えるようにしています。
不遇や失敗からどのように立ち直り、前に進むかが人間の真価の
一つであるとは思います。
でも、この度の地震や津波の被害の大きさや人々の悲しみと苦しみを
知れば知るほど、
頑張れ、とか、前を向いて進もう、だなんて、簡単に言えないし
思えないのであります。
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