[No.3286]
#40「掬えば手には」瀬尾 まいこ
チビ子が瀬尾まいこ作品を読むことに影響を受けて、拙者も読むのですが、心地よく読める作家のお一人になっています。今回は、長めの移動の電車の往復で一気読みでした。
芸術家などの一家に生まれながら、一人だけ才能がないと自分で思い込んでいる、主人公の男子大学生の匠(たくみ)。中学生の時の転校生を教室で眺めた時に、自分には特別な才能があるのではないか、と気がつきます。その才能とは、人の気持ちを読める、人の気持ちがわかる、ということです。
実際に、その転校生にはいい作用をもたらすこともできましたし、いいタイミングで、いいサポートをしてあげられて、いい友人にも囲まれている大学生になりました。
他のバイトが2週間くらいでやめてしまうオムライス屋でも、気難しく横柄や店長とも、何とか上手く付き合えるわけです。そんなオムライス屋に新しくした女子学生から聞こえる声、がこの本のクライマックスです。
爽やかな読後でしたが、主人公と中学時代の転校生とのその後が、読んでみたいなぁ。
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