[No.3907]
#45「言語の本質」今井むつみ、秋田喜美
擬音語や擬態語のことをオノマトペと呼ぶことはなんとなく知っていましたが、オノマトペは、古代ギリシア語の「ὀνοματοποιία(オノマトポイーア)を由来とする英語の「onomatopoeia(オナマタピーァ) およびフランス語の「onomatopée(オノマトペ)を日本語発音にしたオノマトピア、オノマトペア、オノマトペを用いたものとは、wikipediaを見るまで知りませんでした。
幼児のオノマトペを、社会的動物であるヒトのコミュニケーション手段や言語発生の出発点として見る考察の始まり、とても興味深いです。
まだ語彙数が少ない幼児とも、オノマトペで会話が成り立ったり、その成り立ったこと自体が喜びであったり、安心感であったりもします。ジェスチャーも同様で、手の動きと表情だけで、実態を伝えたり、感情を理解できたりします。言語や文字よりも雄弁に。
オノマトペは、ふんわりとした本質の緩い意味集の合であるのに対し、言語は核となる本質に様々なパターンでの意味の枝葉が拡大する意味の集合のように思います。つまり、オノマトペが適したコミュニケーション機会と、言語が適したコミュニケーション機会が現在も存在する、ということかと思います。
言語で伝わる意味も、メールやチャット、ビデオ通話、直接会って伝える、で異なる効果があると思うと、コミュニケーションは興味深いです。

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