[No.1014]
#20「あの日にドライブ」萩原浩
誰もが一度は、”あの時○○していれば、今頃●●できてるんだろうなぁ”と少し過去に遡って、「~たら」「~れば」の想像をしたことがあると思います。拙者もあります。
もっと勉強していれば・・・
もっと頑張っていれば・・・
もっといい学校に行っていれば・・・
もしきちんと告白していたら・・・
あの場面では無理をせずに打っていれば・・・
と考え始めても何かが解決するわけでもないのに、ついつい考えてしまうのは妄想をすることで、何ならかの精神的安定を得ているのからかもしれません。
この本では、そんな現実逃避の妄想を自分に替わってしてくれています。
でもなぜか、今を受け入れて爽やかな気分で頑張ろうと背中を押してくれる感じです。
24年ぶりにお会いした尊敬する先生に会った時に言われた言葉を思い出します
”まず、今を、現実を受け入れなさい”
”腐る、妬む、羨むからは何も生まれない”とやさしい笑顔で言われたんです。
いつも順風満帆なわけではありません。
失敗もするし、サボりもするし、予想外のトラブルもあるし、
そのくせ落ち込むし、後悔するし、反省もする。
そんな状況でも、どう切り返すか、立ち直るか、打開するかが、人生を豊かにするために必要なパワーだと思いました。
荻原浩の作品は「神様から一言」に続いて2作目です。
どこにでもありそうな、自分の周囲の出来事のようにも思えますし、自分のことのように感情移入して今回も読みました。
きっとまた他の作品も読むと思います。
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