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2011-08-11

読んだ本(2011-#18):レインツリーの国

[No.1517]

#18「レインツリーの国」有川浩

インターネットのブログ主にコメントしたことがきっかけで
メール交換が始まり、実際に会ってみて交際が始まる。
ブログ主は実は身体の障害と共に生きる若い女性で、
その障害を理由に二人の交際に暗雲が立ち込め・・・

この小説のあらすじを、つまらなーく書くとこんな感じです。
有川浩の作品は「空の中」「阪急電車」に続く3作品目です。
読んでいけるテンポが気持ちいいと感じていたのですが、
その理由の一端がわかりました。
作品あとがきに評されていましたが、テニスのラリーにも似た
テンポを感じるんです。

自分が打ったということは、いくつかの選択肢(コース、スピード等)で
返球されることを前提に準備しておくことが必要です。
そして返球されたボールをまた打ち返し・・・一種のコミュニケーションです。

テニスの場合、いかにポイントを奪うと言う終り方でコミュニケーションを
終わりにするか、が戦略な訳です。

この作品は、テニスのラリーです、とても気持ちのいいラリーです。
登場人物、作家とコミュニケーションできた、
何かを共有できた気持ちになれる、だから読むのが楽しい、読みたくなる
作家なんだろうな、というのが現状の拙者の仮説です。

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