#49「この国のかたち(5)」司馬遼太郎
偉人と呼ばれる人々に関する伝承と、実際の人となりには差があるものとは思いますが、一度でも大河ドラマでスポットライトが当たったりすると、良き面のみが強調されてしまうのも、功罪かと思われます。
実はお酒や女性に歯止めが効かなかったとか、朗らかなように見えて、実は身内に厳しい人だった、というのも多いでしょうし。
この本が拙者に与えてくれる価値とは、どこまでも一般人としての視点や感覚で、歴史的な実態を感じてみる、ことができる、であります。位が高いから優れているでもなく、貧しいから評価が低い、でもなく。
それにしても、明治維新について思うところがたくさんあります。大学入試に向けた高校の日本史の授業では、明治維新の内容は駆け足でラストスパートでしたが、大きな歴史の転換です。幕府から朝廷に、将軍から天皇に。その大きな急いだ転換の歪みが、二度の大戦を含む戦争の選択をしてしまったんだ、が現状の拙者の認識です。
全6巻も、残すところあと1巻です。急いで読みたいような、じっくり読みたいような不思議な気持ちです。
0 件のコメント:
コメントを投稿