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2022-05-15

読んだ本(#2022-#28): 辞表

[No.3010]

#28「辞表」高杉 良

サラリーマンは会社のルールや決め事に従うものですが、辞表を提出するということは、サラリーマンが会社として組織に対して、対等か対等以上の権利を行使できる行為とも言えます。

辞表を提出しろ、とは会社がサラリーマンに言うことは許されません。懲戒解雇は辞表がなくても成立しますが、退職を勧告する意味で、「辞表を提出しろ」などという言葉は、パワハラ以外の何物でもないご時世です。

いつでも辞表を出せる覚悟で仕事する、と言えば潔いとか、大袈裟という印象を受けますが、この仕事で成果が出なければ責任を取る、という覚悟はビジネスマンには必要だと思います。失敗することや成果は出ないこともありますが、成果に責任を感じてもらえないメンバーに仕事をしてもらうのも嫌です。優れたリーダーは、メンバーには積極的にチャレンジしてもらって、アドバイスでモチベーションを向上させたり、解決のアイデアを提示するのだと思います。責任を取るのはリーダー、成果を享受できるのはメンバー、が目指す理想でもあります。

退職しようと思う、と部下に相談されたことがあります。その方は知識や経験、能力も問題ないと思っていたので、いろいろ事情をお聞きました。事情もお聞きして、部署としてのサポートや仕事の進め方も、いろいろ話しました。

あの時やめなくてよかった、とご本人からお聞きしたこと、今はいい感じで業務をされていることを共通の知人から最近お聞きして、退職届を出すのを待ってもらってよかった、と思えました。


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