[No.3427]
#31「かもめのジョナサン」リチャード・バック、五木寛之訳
タイトルは知っていても、なんとなくのあらすじは聞いたことあるけど、自分で読んだことはない本って、拙者はいろいろあります。
アダム・スミス「道徳感情論」がまさにそんな一冊でした。あらすじを知ることも重要ですが、自分で読んで感じることはもっと大事です。
日本のサラリーマンの視点で読むと、ジョナサンになることはリスクが高いだろうな、が第一印象です。協調性が重んじられたり、無自覚にでも同調する事の方が波風が立たないですから、少数派の意見を表明することは、しづらいです。
ジョナサンのように、高く空まで飛んで、高速で下りて飛ぶようなこと、食料も食べずに飛行訓練するなんて、他のかもめにしてみれば、ただ奇異に見えるでしょう。
自分らしさを追求した結果、集団から離れることもあります。それでも、自分の存在や役割が集団のためになることを施かさなければ、自分は自分らしく生きていけない、とも受け取りました。たった一人では生きていけない、という寓話にも受け取りました。
会社や組織におけるスペシャリティ、リーダーシップを含有することを、著者は目論んでいたのかわかりませんが、含有しているように読みました。
0 件のコメント:
コメントを投稿