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2024-07-05

読んだ本(2024-#53):ナミヤ雑貨店の奇蹟

[No.3481]

#53「ナミヤ雑貨店の奇蹟」東野 圭吾

久しぶりの東野圭吾作品です。直木賞受賞作である「容疑者Xの献身」こそ、拙者が読書を楽しいと思い始めたきっかけの本です 515

ビジネス本やハイツ―本は読んでいましたが、小説やエッセイなどはあまり役に立たない、と勘違いが続いていた時期に、当時の上司から小説もいいものだ、となかば強引に読めと言われて渡されて、帰りの電車で吊革につかまりながら読んで号泣、という経験が始まりでした。

ナミヤ雑貨店、ポストに悩みを書いた手紙を入れておけば、雑貨屋さんからお返事があるのです。しょうもない話、恋の悩み、家族や進路の悩みなどですが、雑貨屋の主人が始めた相談受付が、主人の亡くなった後でも、雑貨屋をたたみ廃墟になった時にも、ポストに悩みの手紙を投函すると返事があるのです。

ナミヤ雑貨店をベースにしたグランド・ホテル方式の小説とも言えます。読後の感想の温かい気持ちになれました。

家族の諍い、ビジネス環境の悪化や親子のDVなど、殺伐とした事情に翻弄された子供達や大人が、どういう訳か時空を超えて、繋がったり、助けられたりするようなこと、あればいいな、と思いました。

文庫本は、平成26年11月25日初版発行、令和6年5月15日84版発行とあります。13年間で83回の増刷ですかね。

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