#102「母親からの小包はなぜこんなにダサいのか」原田 ひ香
タイトルを読んだだけで、眼の奥が熱くなりました。おかぁんが送ってくれていたこと、物を思い出して、そうそうとほっこり頷き、そして眼が熱くなったのです。
受け取っていた学生時代や独身時代、こんなにいらないって、こっちでも売っているから、と言いたくなる物もあったし、オフクロの味が送られてくると、やっぱり嬉しくて。鶏の唐揚げ、コアジの南蛮漬け、黒豆の煮つけ、いなり寿司が思い出されます。
母親からの宅配便を受け取りたいけど受け取れない人、の章もありました。送る母親の気持ちや事情を想像すると、拙者は眼が熱くなります。受け取ったとお礼の電話をすると、安心してくれたし、一度に食べないように注意されたし、当時はなかなか電話することも少なかったかな。
電話をかければ母と話せる、頼めば宅配便を送ってくれることのありがたさを、当時はわかっていませんでした。もっとありがとう、という気持ちを伝えておけばよかった、の後悔は止まず。
また、第三話の「疑似家族」の愛華さんを応援したい気持ちです。
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