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2025-05-07

読んだ本(2025-#48):六人の嘘つきな大学生

[No. 3915]

#48「六人の嘘つきな大学生」浅倉 秋成

以前、少し書店で読んでから気になってはいたものの、読む機会がありませんでしたが、ようやく読みました。

拙者の学生から社会人になる時に感じた就職活動に関する違和感、就職後に転職をして体感した就職とキャリア形成と自己達成感のバランス感覚などを合わせて読むと、いろいろ感じることがありました。

いろんな勉強や経験ができる大学4年間のうち、3年後半から4年前半にかけて、一斉に始める就職活動。

大勢で集まって説明会を聞いて、試験を受けて、エントリーシート書いて、いったい何を評価したり審査するかも分からないのに、大事な就職が決まる不合理さ。

大手や有名企業に採用されても、どんな部署に配属されるか分からず、これまでの専門知識が関係なかったり、大手だと部門毎に役割が細かく分かれており、専門的な経験を積めるものの、4~5年経過すると、中小規模で手広く業務経験を持つ者より競争力が絶対的に負けてしまう可能性が高くなるリスクもあります。

ですので、拙者は若い人には、ブラック企業でなければ、会社の知名度やポジションを気にし過ぎずに、まずは3~4年仕事を頑張ってみて、自分の志向や興味を決めたら転職したらいい、と勧めています。

拙者が学生の当時は、そんなふうに勧めてくれる大人は周囲にはいませんでした。自分で就職し、転職していくつかの業界や会社を経験したからこそ、感じることかもしれません。

この6人が嘘つきなのではなく、懸命に就職活動を乗り越えようと封筒する真面目な学生たちです。大学新卒の就職活動が歪なんだと確信します。
この6人と知り合うことができたなら、おっさんとして、彼らの心理的安全性を高めてあげられる気がします。大事な若者を社会は大事にしないといけない、と思います。

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