[No.2656]
#9「我が家の問題」 奥田英朗
#10「家族写真」萩原浩
妻、娘、息子、祖父母、義父母、自分の兄弟や甥や姪、従兄弟や従姉妹、
自分が年齢を重ねると、これらの家族や親戚との関係や環境にも
いろいろ変化があります。
健康状態の変化、進学や就職、退職などのライフステージの変化を
困難と捉えると、変化やチャレンジと捉えるかの違いで
気持ちや行動も変わるのだとも思います。
母と話したことを思い出します。
結婚することが決まっての正月に帰省だったか。
お前が守るべきは、奥さんと自分の家族であり、
父さんと母さんではない、と
父さんと母さんは、なんとかやっていくし、
たまに孫に会えたらいいくらい、
自分の健康と仕事を大事にして、家族を守れ、と。
拙者からも話しました。
もし拙者と妻の意見が分かれた時は、
息子である拙者の言い分の方が60%くらい正しくて、
妻の方が40%くらいしか正しくなくでも、
妻の味方になってくれ、と。
70:30くらいで拙者の方が正しい場合は、
まあまあ、お互いの意見も分かるけど、と割って入ってくれ、と。
母と拙者で、お互いの主張を認め合いました。
2013年10月に、急に母を見送り、直接話することもできなくなりました。
仕事もいろいろあって、なんとかいろんな人に教えてもらって助けてもらって、
今があります。
チビ子も成長してくれて、妻とも嬉しく思っています。
もう夢で母にも会えないのですが、母だったら何と言うか、
どんなことを話してくれるか、チビ子も成長をどんな感じで喜んでくれるか、
出張中に、ロサンゼルスのホテルで、ボルチモワのホテルでこの本を読みながら
そんなことを感じて、考えていました。
以前から、母は拙者がどんな仕事をしているか具体的に理解しているわけではなく、
なんで拙者が海外に行って仕事するの? あんたが行かんとダメなの? なんで?
そんなことを言い続けていました。
母よ、アメリカ西海岸、東海岸、シンガポール、オーストラリア、ドイツ、フランスには、 拙者が行くと、よく来たね、と言ってくれる仕事の仲間がいます。
気持ちがホッコリしたらいいな、と思ってビジネス書籍ではなく、小説やエッセイを読みたくなって買い、出張に持って行った本です。悲しくなって涙も出ましたが、なんだか少しは心と体がいい感じで緩みました。
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