[No.2928]
#3「FACTFULLNESS」ハンス・ロスリング他
拙者、初めて電子書籍を読みましたが、予想していたよりも快適でした。読み進むのはいいけど、読んで記憶するのは、本よりも難しい印象があります。
新聞やネットの記事をよく読んでいるからといって、世界の真実を理解しているわけではない、と聞くと、いやいや感じますが、著者の実体験や実際のデータの話を聞くと、いかに拙者のみならず、所謂「賢い人」であっても、実態や実際を知らないか、と痛感しました。
いろんな情報や記憶の断片が、事実とは異なる思い込みを作り上げ、またその思い込みが実態や実際と気がつく機会も、ないのが現実です。世界の温暖化、少子高齢化や晩婚化、世界はだんだん悪くなっている、という思い込みを拙者も持っていましたが、いろんなデータやいろんな見識のある方の研究や意見を知る事で、冷静に、合理的に、正しく判断することもできます。
穏やかな語り口調ですが、時折情熱的な文章も見受けられます。大勢の思い込みや偏見で、いろんな問題が解決されずに、注目もされずにいる、という現実に、著者と同様に拙者も、思いがこみ上げるところもあります。
あくまでも思考は、ミクロとマクロ、全体俯瞰と局所観察、単純化してみたり具体的に深く掘ってみたり、賛成派と反対派の両方の意見を聞くなどの、様々な視点や側面から、いろいろ見てみて、聞いてみて、データも見て、をすると、いい考え方ができるな、と実感です。
偉大でやさしい人生の先輩に、わかりやすくアドバイスをもらえた、そんないい気分にもさせてくれる本です。きっとまた読みます。
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