[No.3417]
#24「君を守ろうとする猫の話」夏川 草介
この本もチビ子のおススメ本です。この本の前の話となる、本を守ろうとする猫の話、の10年後の続きです。著者の夏川草介氏は、現役の医師であり、医師として働きながら作品を書いているそうで、これはすごいことだと思います。
「本」とは、思想や意思の自由も含んでいると思います。自由や逆に束縛や強制を孕んでいるとも考えられます。読んで感じる自由、読ませて操る管理の両面があるのだと思うのです。
何が正義か悪か、どっちが正しくて、いずれが間違っているのか、大勢で決めていくのは難しいですし、多様な事情や意見があるのでしょうが、誰にも何にも束縛されずに本(=いろんな意見)を読むことの重要性や意義を感じました。
図書館の本が、人知れずなくなっていることに気が付いた主人公、人知れず本を奪っている灰色の男、書棚に現れた人の言葉を話す猫。猫と共に灰色の男を追いかけて・・・。
灰色の男たちが本を奪って本を燃やしている理由を知ると、現代社会の危うさを感じることが出来ます。この本を読んで、本を読むことの大きな意義も感じることが出来たし、ただ読むことの楽しさも感じることができて、とても有意義な一冊でありました。
大人も子供も楽しめる、いい本です。
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