[No.3438]
#36「シアター!」 有川 浩
売れない劇団員だった父、離婚し母と暮らす兄弟。母が再婚し、実家に一人暮らすしっかり者のサラリーマンの兄と、もうからない劇団の主宰者である弟。
赤字続きの劇団、300万円貸して欲しいと弟に頼まれた兄が返事したのは、劇団の経営を2年間面倒みるので、その間に300万円が回収できなければ、劇団を解散せよ、でした。
もうからない劇団に所属したことは拙者はないですが、もうからないけど、アルバイトを掛け持ちしながら劇団を頑張る劇団員の心持ちや、取り巻かれている事情などを知ることが出来ました。
拙者の建研は比較して稚拙ですが、学園祭の準備や、仕事のプロジェクトの高揚感にも似た感じはあると思います。
徹夜続きで広告のコピーやデザイン案を考えて、ボツになったり、深夜に神様が降りてきたーと盛り上がり、翌日には神様はいなかったことに気付き。。。そんなこんなで、刻々が実際に新聞に掲載されたり、電車の窓上に掲示されたり、その広告効果がクライアントに喜んでもらえたりした、あの興奮は、何かに取り組む楽しみそのもの、だと思います。
そんな楽しみそのものは、何歳になっても味わい続けたいものです。
有川浩作品、読み心地がいいです。
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