[No.3484]
#54「野球の国」奥田 英朗
野球少年とか野球小僧という言葉があります。子供の頃に野球に熱中していた、今でも野球をするのも見るのも好き、いろんな意味が込められていると思います。
遊びの野球、部活動やクラブチームでの本気の野球、どれを見るのも楽しいです。
拙者は、小学校時代は野球とソフトボールと少年団サッカーの毎日でした。中学で野球部になってからはサッカーからは離れて、高校時代は野球部ではなかったので、体育の授業でソフトボールが楽しかったです。
社会人になって、会社のソフトボール大会で、守備でファインプレーを、上司からレフトオーバーのホームランを打った翌日、役員からプロジェクトを担当するように声をかけてもらい、今の仕事を始めるきっかけになりました。今も健康でスポーツを楽しめているのも、野球のおかげだと思います。
そんな野球への想いを持つのは、拙者だけではないと思います。奥田氏も大好きなようです。沖縄キャンプ地巡りを一人旅のくだりは、なかば無為な時間を、積極的に楽しむ感じは、拙者の海外出張一人旅を思い出します。特に世界一周プランの時は、10日間以上の出張でしたので、移動時間や空き時間を一人で過ごすので、仕事もしましたが、本も読んだし、いろんな普段と異なる物に触れたり、じっくり考えたりと過ごしていました。別に旅行に出かけなくてもいいので、じっくりと考えてみることは、有意義だなと思います。
奥田氏は、旅行前にたくさんの原稿を仕上げてから出かけるでしょうし、旅行後にはたくさんの原稿依頼に追われるのだと思います。そんな忙しい奥田氏の毎日で、隙をうかがうように野球を楽しんでいるのだと感じました。
それにしても、エッセイだからふんだんに日常会話のような綴り方なのですが、適切で無駄のない言葉の並び、直木賞受賞の人気作家ですから当然なのかもしれませんが、すごいなと思いました。
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