[No.3997]
#83「夜の国クーパー」伊坂 幸太郎
あらすじはここでは書きません。壮大な伏線の鮮やかな回収で爽快な気分になれることが、伊坂幸太郎作品の素晴らしさの一つだと思います。しかし、拙者の読力では、伊坂幸太郎作品の良さを全て具に理解しきれないこともあると思っていました。
この本は、なかなか難しかったです。時間と物理的なステージが、複数交錯するような気もします。
しかし、拙者もこの作品から自分にとっていいメッセージも受け取ったと思っています。
- 時には、鳥が高い空から眺めるような俯瞰が重要
- 今こうなっているのは経緯があるが、今もこうであることが最適ではない
- 自分が守りたいと思う人や物を守るには、知恵も体力も必要
この本は、映像化せずに文字を読んでいろいろ想像する方が面白そうですが、誰が人、猫、ネズミなのか、映画の方がわかりやすくなりそうです。この作品中で描かれる視界が猫なのか、人なのか、ネズミなのか、読んでいて勘違いしている時もあったと思うのですが、それも心地よかった、という不思議な読後感もありました。

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