フォロワー

2016-07-19

読んだ本(2016-#13): 有頂天家族

[No.2672]

#13「有頂天家族」 森見 登見彦

京都の歴史、町並み、大学、風情をこんなに面白おかしく組み合わせて、
狸と天狗の化かし合いが繰り広げられる、不思議世界の話。
ぐいぐい、アッと言う間に読み終えてしまいました。

万城目学「鴨川ホルモー」と同じように、
と書くと、両作家のファンや評論家や作家ご本人に叱られるかもしれませんが、
空想とも思えるファンタジーの世界に、何か、共通の何かを感じます。

京都を二分する狸の勢力、
主人公は、天狗達の忘年会で父を狸鍋で食べられてしまった息子4名と母。
天狗の元締めや天狗たちにも取り入ろうとする、亡き父の弟狸家族との戦い。

父の代からお世話になる天狗の元締めは、加齢と共に天狗の能力が衰えるものの、
美しい弁天(人間と天狗の中間的存在の麗しの女性)への思いは募るばかり。

弁天を求める天狗の元締め、
主人公狸一家の味方か狸鍋の愛好家か分からない弁天、
主人公の狸家族の長兄と母を狸鍋にしてしまおうと目論む亡き父の弟狸家族。


もうここに書いていて、訳が分からなくなりました。
訳分からない印象を持ちながら、なんとなく本の世界が頭の中で映像化されます。
偽の叡山電鉄に化けた狸が、京都の寺町通りや四条や川端通りを疾走する場面や、
鴨川上空を東山を背景に飛び回る天狗の姿。

ぜひ、映像化しても観てみたいです。

常識にとらわれたくない、と思ったら読んでみてください。

0 件のコメント: