#19「謎の香りはパン屋から」土屋 うさぎ
「このミステリーがすごい!」大賞になった作品や候補作は、チビ子が割とチェックしたり、読んだりしています。
この本は、ミステリーな印象の少なめな装丁ですが、大賞受賞作です。
ミステリーという言葉を聞いたときに連想するのは、殺人事件や何か大きな物や事がなくなったり、壊れたりするイメージがあるのですが、そんなイメージどおりにはない作品です。
漫画家を目指す女子大学生が、アルバイトで働くパン屋さんが舞台の話です。殺人や詐欺などは起こりませんが、登場する人物の関係性や、抱えている事情の重なり具合が組み合わさって、人物の些細な会話やバイトの割り振りなどの調整から、あら?という事態は、わりと発生します。そんなあら?をミステリーに仕立ててみた、そんな印象を持ちました。読んで面白かったです。
今書店に行くと、たくさん積まれていて驚きました。
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