[No.2691]
#15「月の上の観覧車」 萩原 浩
短編の登場人物と年齢が近かったり、
田舎や両親、妻や子供への思いを共感できる内容が多いからか、
読みたいけど、読むと切なくなる、でも読む、
そんな本になりました。
あとがき、解説は大矢博子さんのものです。
人は生まれてからしばらくは、未来を見て進む。
子どもの頃は早く大きくなりたくて、
十代の頃は将来の夢を描き。二十代では人生の目標を定め始める。
未来はどこまでも果てしなく、限りなく広がっていた。
二十年後、三十年後を夢想した若き日々。
けれどいつからか、「先」の方が短くなる。
ある年齢を超えると、二十年後や三十年後が自分にあるかどうか、
それまで生きているかを考えてしまうようになる。
それは、悲しい。それは、寂しい。
だからそれに気付いたとき、人は回れ右をするのだと思う。
進行方向は変えられないけれど、
せめて「先」の限りが目に入らないように、後ろを向くのだと思う。
そのとき「先」の代わりに目に入るのは、これまで自分が辿ってきた過去だ。
年を重ねると昔が懐かしくなったり、
やたらと昔のことを思い出したりするのは、
そういう理由からではないか ----- と、私は考えている。
拙者、そんなに昔のことを懐かしく思っているわけではないですが、
これからの人生について、無為に過ごすと後悔しそうだから、
戦略的に、計画や目標を持とうと思います。
お盆の時期に読んだこともあって、ご先祖様に思いを馳せませた。
でもやっぱり、チビ子をしっかりと育てて、
豊かな人生を過ごせるように頑張ります。
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