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2016-11-22
読んだ本(2016-#21):学力の経済学
[No.2734]
#21「学力」の経済学
チビ子を叱る時や注意する時に、
感情的に怒鳴ったり大声を出さないように、
ということを妻とは話しますが、
どんな時に、どんな言葉で勉強を促したり、
励ましたりしたらいいんだろうね、と話すことがあります。
この本は、このような疑問に、いろいろな教育研究の成果を参考にした示唆を与えてくれます。
これからの時代は、英会話ができないと社会で通用しないから幼少期から英会話スクールに行った方がいい、英語教材で耳を慣れさせた方がいい、いろんな意見があるとは思いますが、どうなんだろう、って思っています。
来年春から、チビ子も小学校に入学します。
黙っていても自分から率先して勉強をしない限りは、拙者や妻が
「勉強しないの?」とか「宿題しなさい」と言う必要がある場面も出てくるでしょう。
チビ子が努力することで、目指す何かを掴もうとすることも出てくるでしょう。
子供がテレビゲームをすると暴力的になるわけではないし、
親が成績優秀でないと、子供がいい成績を取れないわけではないし、
お金持ちの家庭でなければ、子供が豊かになれないわけではない。
頑張りにご褒美をあげても、子供が継続的に努力できる親とのコミュニケーションもあります。
きっと拙者はこの本のことを思い出すと思います。
前書きを紹介します。
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教育経済学は、教育を経済学の理論や手法を用いて分析することを目的としている応用経済学の一分野です。
そして、私が、教育や子育てを議論するときに絶対的な信頼を置いているもの、それが「データ」です。
大規模なデータを用いて、教育を経済学的に分析することを生業としている私には、子育て中のご両親や学校の先生にわからないことがわかるときがあります。
先日、とあるテレビ番組を観ていたら、やはり「ご褒美で釣ること」「ほめて育てること」「ゲームを持たせること」について、その是非が議論されていました。
子どもを育てる親にとっては、切実な悩みなのでしょう。
そしてそのテレビ番組で、教育評論家や子育ての専門家と呼ばれる人たちは、満場一致で次のような見解を述べていました。
・ご褒美で釣っては「いけない」
・ほめ育てはしたほうが「よい」
・ゲームをすると「暴力的になる」
司会者などの反応を見ても、その教育評論家たちの主張はすんなりと受け入れられていたように思います。
もしかしたら、そうした主張のほうが多くの人の直感には反しないのかもしれません。
しかし、教育経済学者である私が、自分の親しい友人に贈るアドバイスは、それとは正反対のものです(根拠については第2章でご紹介します)。
・ご褒美で釣っても「よい」
・ほめ育てはしては「いけない」
・ゲームをしても「暴力的にはならない」
私は、教育評論家や子育ての専門家と呼ばれる人たちを否定したいわけではありません。
しかし、彼らがテレビや週刊誌で述べている見解には、ときどき違和感を拭えないときがあります。
なぜなら、その主張の多くは、彼らの教育者としての個人的な経験に基づいているため、科学的な根拠がなく、
それゆえに「なぜその主張が正しいのか」という説明が十分になされていないからです。
私は、経済学がデータを用いて明らかにしている教育や子育てにかんする発見は、
教育評論家や子育て専門家の指南やノウハウよりも、よっぽど価値がある―むしろ、知っておかないともったいないことだとすら思っています。
本書は、その教育経済学が明らかにした「知っておかないともったいないこと」を読者のみなさんに紹介することを目的にしています。「はじめに」より一部
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