[No.3051]
#10「下流志向」~学ばない子どもたち 働かない若者たち 内田樹
話題になってから随分経ちますが、気になったので読みました。
やっぱり読んですっきり、筋道だっているし、自分ではモヤモヤとして内容も、
内田先生の話として聞けば、納得感もあるし、理解も腹落ちします。
内田先生のように、物事を捉えて、自分で考えて、事象や先例なども含めて相手に伝わるように話す、説明することが出来るようになりたいと思います。
・クレーマーやモンスターペアレント
・ベビーカーの母親に、電車内で席を譲らない
・近所に保育園が出来るのを、近所の年配の人々が嫌がる
・個人主義?、拝金主義?、功利主義?自分さえよければいいの横行
内田先生の視点で語られる内容で、これらの拙者のモヤモヤはわりとすっきりしました。
学生時代に「哲学」と聞くと、堅い、理屈っぽい、役に立たない、などと
イメージを勝手に持っていましたが、この年齢になって気がつきました。
「哲学」とは、よりよく生きるために、考え抜いて、行動して、また考えること、だと。
金銭で物事を得たり体験できるという「消費体験」の積み重ねから、
子どもたちが「消費主体」として先に自分が存在することと認識してしまい、
権利を執行する前に「労働体験」がなく、「労働主体」となり得ないことから、
意志決定の要素として、「得か?損か?」に慣れすぎる。
結果として、子どもは
学ぶことを「何のために必要か?」、「どんな得があるか?」となる・・・
これらの仮説はとても興味深いです。
子どもは家族を、親を見て育ちます。
会社で奮闘する親の様子を見ることもなく、給与を支給される場面も見たこともない。
家に帰れば疲れた様子で不機嫌で、夫婦でいろいろ口げんかもする。
会社での不満や、将来への不安からの振る舞いとはいえ、
子どもが親を尊敬できない、親の努力や葛藤を理解できないのは、
やはりマズイと思います。
チビ子にはいろいろ話そうと思いますし、
家族でワイワイ、言い合える、聞き合える関係でありたいと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿