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2020-06-11

読んだ本(2020-#7):理性の限界

[No.3172]

#7「理性の限界」高橋 昌一郎

友人に紹介してもらった本です。
もっと早く読みたかった、でもきっと理解は半分の半分くらいだと思いますけど。

我々人間が、どこまで、何をどのように知ることができるか、という大きなテーマについて、自然科学者や、倫理学者、いろんな流派の哲学者などのそれぞれに視点から、議論形式で学説や見解を述べており形式で書かれており、読みやすかったです。

わかるとはどういうことか?
例えば、今見えている太陽は、8分19秒前に太陽から発せられた光を見ているのであって、まさに今同時刻で存在している太陽を見ているわけではない。
つまり、今同時刻で存在している太陽すら、私は見ることができない。
でも、太陽を見ることはできる(わかる)、と信じている拙者ですけど。

あらゆる物を視覚で捉える場合、
物体から反射される光のスペクトルを、視神経で色彩データが作成され、
脳内で物体の形状や色彩に再構築される。
視神経の色彩データ変換性能は、個々人の虹彩や網膜等の性能差異で同一ではないので、
同じ物体を見ながらも、個々人で感じている色彩は実は同じでもない。
同じ物体を見て、同じ色を感じてはいない(わかってない)、という事実。

あらゆるものを理性で理解する、合理的に認識することは出来るのか、
がこの本の書き出しなのですが、限界があることを知るのも面白かったですが、
そんなところまでわかっているのか、と知ることも面白かったです。
「知性の限界」、「感性の限界」もあるので、これから読んでみます。

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