[No.2891]
#50「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」ブレイディみかこ
話題になっているのは知っていたし、興味もあったのですが、この本も先にチビ子が読んで、チビ子にオススメされたから読んだ本の一冊です。
イギリスで保育士をしていた著者が、アイルランド人の夫、息子との3人暮らしで、息子の学校生活を中心に語られる、イギリスの社会格差、階級問題、移民問題、出口のない経済政策や社会保障の日常です。
著者や著作の素晴らしさは、拙者が今さら評する必要もありません。現状をいったんありのままで受け入れて、自分で消化し、理解して、流されるでもなく、立ち向かう訳でもなく、でも自分らしく考えて行動する様子、大人よりも、子供の方が自然に出来ているかもな、という気持ちになります。
部落差別の歴史的経緯を勉強した子供時代、母に言ったのです。理不尽な部落差別が残り続けているのは、大人が断ち切れずに子供たちに伝承させてしまったからだ、大人の責任だ、と母に言い迫ったことがあります。
母が難しそうな顔で、そうは言ってもなかなか差別や偏見はなくせない、と言いながら、でも子供のせいではなく、大人のせいだ、というのは正しいね、と言ってくれたことを思い出しました。
拙者も、もう大人ですから、大人のせいってならないように、いろいろ考えて行動します。ごまかしや知らないふりではなく、正しいことを正しいと言えて行動し、守りたい存在を守るために生きるのであります。
0 件のコメント:
コメントを投稿