[No.3170]
#4「御社のデータが流出しています」一田 和樹
サイバー攻撃やデータ流出というインシデントがミステリー小説のように本で読むことになるとは、想像していませんでしたが、そりゃそんな小説としても成立するな、が読後の感想です。
OS、プログラム、システムやネットワークの脆弱性やハッカーばかりでなく、IT技術者の思考や特性についても反映された場面設定や心理なども組み込まれていて、興味深かったです。
ミステリーや犯罪小説で、サイバーセキュリティの内容を盛り込むのは難しいような気がします。コンピュータウイルスやランサムウェアはわかるとしても、ネットワークの脆弱性、Webアプリケーションの脆弱性を突いたデータ抜き取りなどは技術的な内容を説明しながらの展開になるので、映像があればいいですが、小説では難しいかのしれません。
でもメールや電話での詐欺であるソーシャルエンジニアリングやプログラムやシステムを分解して把握するリバースエンジニアリングなどは、映像的にも面白く表現できそうだなと思いつつ、映画「スニーカーズ」を思い出しました。これは面白い映画でした。1992年の制作のようですが、ずいぶんサイバーの脅威も先行して捉えていた、ということか?
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