#77+#78「白鳥とコウモリ」(上)(下)東野 圭吾
拙者が読書を楽しいと思えていない頃、ビジネス本とかキャリアとかスキルとかマーケティングとかそんな本は読んでいました。
小説もいいから読んでみろ、と貸してもらったのが東野圭吾「容疑者χの献身」でした。帰りの電車での読んで、最後は涙が流れてしまい、電車の中で本を読みながら涙を流していました。ですので、東野圭吾作品は、思い入れもあるし、一気に読んでしまうほど、お気に入りの作家です。
時効を迎えた事件の真犯人だったと告白した父、そんな父が相続の相談をした弁護士を殺害したと逮捕された。
容疑者が容易に特定された弁護士殺害事件ですが、被害者である弁護士の娘も、事件の真相が別にあるのではないか、といろいろ調べていて、そのうち容疑者の息子ともコンタクトするのです。
タイトルの白鳥とコウモリとは、被害者の娘と容疑者の息子の対比です。昼間に飛ぶ白鳥と、夜中に飛ぶコウモリ。決して、同じ時に飛ぶことはない、関係性の例えだと、下巻の中頃あたりで気がつきました。
優しい人に気持ちにつけ込む人、つけ込まれても強く真っ当に生きようとする人。優しい気持ちのつながりの、切なさと、やるせなさと、でも優しさにじんわりと温かな気持ちにもなれます。
久しぶりの、東野圭吾 一気読みでした。
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