#101「THINK BIGGER」シーナ・アイエンガー
物を考える、意見やアイデアを伝える、という事についての興味や疑問は深まるばかりです。仕事で考えやアイデアをまとめる方法のブレインストーミングには、効用もあるものの期待するほどの成果はなかなか出ない、とも感じる毎日に、とてもいい本になりました。
全盲のコロンビア大学ビジネススクール教授です。本を読んだり、メモを取ったりすることは、明らかに拙者よりも苦労したことも多かったと推察します。表紙写真の笑顔も素敵ですが、物の捉え方のポジティブさは圧巻です。
過去の偉人も、まったくオリジナルの発想やアイデアはないだろうという切り口、ニュートンの万有引力を発見したのもアルキメデスの原理やケプラーの物理論があったこと。ピカソのキュビズムの開花も、マティスの作風やアフリカのコンゴ民族の彫刻美術の影響とかカメラの普及に伴う写実的な絵画の価値の相対的低下があったことなど、納得性のある話でした。じゃあアルキメデスは何の影響を受けたのか、は疑問が残りましたけど。
記憶の連鎖こそが発想の活力とするのであれば、自分に対するあらゆるインプットの種類、量や質を増やしていくことが大事だと思いました。
ブレスト前にはじっくり一人一人で考えてアイデアを持ち寄ることの重要性、選択肢が多いとただ迷うだけになること、当たり前ですけど実験結果と合わせて語られるので、納得感があります。
拙者では上手く要約しきれませんし、この本の中のいろんな指摘がまだ拙者には有効な気づきになっていない事もありそうです。また数か月、数年経った時に読んでみると、また何かに気づきそうなので、手元に置いておこうと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿