[No. 2873]
#39「WORK SHIFT」リンダ・グラットン
2011年に書かれた、2025年のワークスタイルや社会生活の予測を含む本です。実は2012年頃に買っていたのですが、読み始めてみて、なかなか実感がわかずに読まないままになっていました。
その後、業務経験やキャリアの変更、コロナ禍での生活、子供と過ごす時間の変化やワークライフバランスなどをいろいろ考えてみた結果、この本に書かれていることに、非常に興味も持てるし、共感できることも多くなっていました。
仕事に関して忘れたくないことを備忘でメモ。
<働き方をシフトする>
- ゼネラリストから連続スペシャリストへ
- 孤独な競争から、協力して起こすイノベーションへ
- 大量消費から情熱を傾けられる経験へ
大企業で安定した高収入、ポジションを上げることがビジネスマンの成功、勤続年数や業務経験の長さに比例する昇進、などに拙者はもともと執着はないのですが、 興味関心がないわけではありません。
常に新しい技術やトレンドに関心を持ち、自分とは異なる意見や視点にも思いを馳せ、現状維持よりも現状打破に挑戦することを楽しみたい、と考える拙者を、後押ししてくれているようで、読んでいて勇気が持てました。
管理職となると、なんだか担当領域が広くなるので、企業内のゼネラリストを目指すように期待されている感じもしましたが、得意領域や必殺技のないビジネスマンが生き残れるのか、と常々思っていましたが、「連続スペシャリスト」という定義に、拙者の疑問に関する回答が詰まっていました。 拙者も、自分の中では、いろんな業務経験をすることで、自分の得意分野を増やしたり、経験に基づく自分の考えや意見の展開ができるようになりたいし少しずつなっている、とは感じていたので「連続スペシャリスト」が、とても嬉しい内容でした。
仕事とプライベートのオン/オフ、社内的役割のほか、家庭内の役割、地域的な役割などの複数の役割を持つ中で、自分の存在価値を知り、高め、他者に貢献することを喜びと感じることができる、そんな人生を歩みたいし、歩むべきだし、歩むこともできる、という思いにさせてくれます。
安穏と帰属することが最良の選択、と考える人がいるならば、この本の価値を享受できないと思います。まあ、人生の「豊かさ」も人によって、捉え方は異なりますし。社会や世界のためによくありたい、と思う人には、何か感じるいい刺激になると思うのでオススメです。
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