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2021-12-04

読んだ本(2021-#55):「首尾一貫感覚」で心を強くする

 [No.2906]

#55「「首尾一貫感覚」で心を強くする」舟木 彩乃

仕事のメンバーに紹介してもらったのが読んできっかけです。ストレスをどうやった解消しようか、仕事や人間関係で悩みを抱えていたり、自分の将来や起こってしまった不測の事態に気持ちが落ち込んでいる人、すなわち現代社会のみんなにオススメしたくなる本です。

「首尾一貫感覚」とは、いかにもわかりにくい言葉ですが、アーロン・アントノフスキー博士が、アウシュビッツの強制収用所で過ごした女性達の追跡調査の結果、絶望的な状況下を生き延びてなお、健康的に明るく前向きに行きているグループを発見して、導き出した特性とも言えます。

著者の表現では、「いま目の前にあることだけではなく、過去や未来、自分以外の周辺の世界をより俯瞰した場合に、全体として整っている状態」が、首尾一貫感覚です。英語では、Sense of Coherenceと呼ばれています。

3つの感覚から構成されていると定義されています。

  1. 把握可能感・・・自分の置かれている状況や今後の展開を把握できると感じること
  2. 処理可能感・・・自分に降りかかるストレスや障害にも対処できると感じること
  3. 有意味感感・・・自分の人生や自身に起こるどんなことにも意味があると感じること

このような言葉では表現できませんでしたが、拙者がいつも自分で唱えていることと、かなり共通するものを感じました。いったん今を受け入れて、ベストを尽くしてみる。疲れたら休んで、失敗してもまた何度も挑戦してみる。慌てずに、怠けずに無理をせずにコツコツ頑張る。そのうちなんとか道が開ける、と。

ストレスや障害をどのように把握するか、受け止めるか、かわすか、などの考え方、テクニックやコツも分かりやすい事例で書かれており、拙者には良書です。

日々の生活にも参考になる解説もあります。例えば会話を和らげるためのヒント。

主語は、「あなた」ではなく「私」にする

  • あなたの言っている意味がわからない、と言うのではなく
  • 私は理解できていないから、もっと詳しく教えて欲しい、と言う

この本はいいな。メンバーや後輩にもオススメしようと思います。

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