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2022-03-22

読んだ本(2022-#18):凛として弓を引く

[No. 2975]

本屋さんにチビ子と出かけると、ずーっと長い時間かかります。いい本を見つけようと探したり、ちょっと読んでみたりするので、拙者もチビ子も。今回は15分だけ、と決めて本屋を散策した結果、2冊購入することになったうちの1冊です。

高校時代に弓道部でしたので、部活動のことを懐かしく思い出しながら読みました。

射法八節と呼ぶ、射場に立ってから矢を射るまでの所作も懐かしく、いくつか競技会のシーンを思い出しました。

自分が的中させれば勝つとか、的中させなければ負ける、というシーンも何度かありました。日陰や寒い季節の競技会ですと、袴のあちこちから冷たい空気も入るので、余計に緊張感が増します。当てたい、という気持ちも早る所作につながってしまいがちです。

気持ちが落ち着いていると、どっしりと立って地面から力ももらえる気持ちになるし、ゆっくりと打ち起こして、的を見ながら引き分けると、周囲の視線や音が気になるない静かな無音にたたずんでいる心境になります。引き分け続けると、引き分けが伸び続け自然と矢が離れるのです。ハラリとした感触に充実した気持ちになります。的中するかどうかさえ忘れている感覚です。パンっと的中して「射(しゃ)」と仲間からの掛け声を聞く瞬間に、安堵の気持ちが遅れてやってきました。

決して強豪校ではありませんでしたが、県予選を突破してやろうと仲間たちと練習して、団体戦の県予選を突破した夜、顧問の先生の嬉しそうな笑顔で晩ごはんの食べたことは、今でも憶えています。

なかなか日常生活で体験する機会の少ない弓道ですが、中学生や高齢のベテランまでも夢中になる弓道の楽しさを、チビ子がこの本でどんなふうに感じるか、聞いてみたいです。

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