[No.3005]
積読の1冊になっていましたが、ようやく読みました。
拙者が経済学を学んでいた学生の頃は、経済学においては、人間は経済合理性のある意思決定を行うとする、ホモ・エコノミクス(経済人)を前提とする考えや理論が主流でした。
まだ価格コムもない時代に、情報の非対称性のある現実で、経済合理的な判断をすることができないと感じていたので、理論的にはありかもしれないけど、実際は違うだろうな、と感じていました。
周囲には、経済理論を分かってないな、と評されていたかもしれませんけども。
ダニエル・カーネマン氏は心理学研究者であって、経済学者ではありません。買うという経済活動が、実質的には個人の判断に伴う行動であれば、個人の心理変容こそが、「買う」に至る心理変容とも捉えることができます。
以下に眼から鱗が落ちたようなキーワードをメモしておきます。直感的な判断の正しさと、データと論理に基づく判断をバランスよく使い分けられればいいのですが、そんなに落ち着いた判断、言動や行動は難しいような気がします。
ただ、自分で結論したことが最適であるか、周囲の人の意見を聞いたり、視点を変えたりすること、異なる意見や見解を寛容に受け入れてみることで、より適切な判断や行動が出来るんだろうな、とも明るい気持ちになれます。
まだ(上)巻を読み終えただけです。なかなか読んで理解するのもタフさが求められる1冊でしたので、少し休憩して(下)巻を読もうと思います。
1、システム1とシステム2
2、プライミング効果
3、認知容易性
4、確証バイアス
5、ハロー効果
6、感情ヒューリスティック
7、少数の法則
8、アンカリング
9、利用可能性ヒューリスティク
10、「代表性」と「基準率」
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