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2022-12-06

読んだ本(2022-#66): ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆

[No. 3137]

#65「ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆」三上 延

チビ子が読み終えたら拙者が読み、拙者が読み終えたら妻が読む、そんなリレー形式でこのシリーズは我が家で読まれています。

古本の内容、その本に関わる人々の背景や関連から、いろんな事件や感情のわだかまりを解決していく主人公。

拙者の古書店との付き合いは、学生時代のテキストを購入したり、図書館で借りた専門書のうち、自分で蔵書したい物を買ったりでした。大学のそばの古本屋ではなく、東京神田の神保町や、大阪梅田のカッパ横丁に初めて行った時は、専門店の充実ぶりに驚きました。

ブック●フも品揃えはいいですけど、やはり古書の専門店、なかなかのこだわりの品揃えですので、専門分野の名著は古書の専門店ですね。

拙者の場合、強烈な古書の思い出があります。大学院進学をひかえて、指導教授からこの本を今後よく読んでおくように指定された本がありました。当時はネットで書籍を購入するなんてことはなく、出版後20年を経過した専門書は、大学の先生のお付き合いのある書店にはもうない、とのこと。

拙者の通っていた大学のそばには、専門の古書店もなく、大学院に進学してから図書館で借りるか、コピーするか、でも本当は進学前に読んでおきたい、でした。

ある日、友人が急にやってきてドライブに誘われました。特に目的地を定めずに3時間くらい車で移動して、晩ごはんを食べて帰ろうとなりました。国立大学の近くを通るので、ちょっとだけ古書店を覗いて見ました。もう閉店間際でしたが、ダメもとで店主に聞いてみたのです。

ハリー・ブレーヴァーマンの「労働と独占資本」はありませんか、と。

まさかあるとは思いませんでしたが、2,000円くらいでゲットしました。ドライブに誘ってくれた友人のおかげで、念願の本を入手し、大学院時代の大事な研究に活用できました。今でも手元にありますし、時々開いて読んでみます。当時はなんとなく感じていた企業内労働ですが、サラリーマンを長年経験し、実態を肌で感じてきているので、今ようやくブレーヴァーマンの考察が、身をもって認識できています。

古書で広がる可能性、意外な出会いが広げてくれる関心領域、またゆっくりと古書店に行ってみたいと感じています。

このシリーズは7巻まであります。きっと全部読むと思います。

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