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2024-02-04

読んだ本(2024-#6):「家族の幸せ」の経済学

[No.3378]

#6「「家族の幸せ」の経済学」山口 慎太郎

拙者、大学時代に将来は人口統計を専攻したいと希望していました。当時の厚生省の人口統計研究所でいろんなデータを見て研究したいと思っていました。国家公務員試験を突破すること、厚生省に採用されること、人口問題研究所に配属されることが、天文学的に難しい確率だとはあまり考えずのことでした。

人口統計は、総体としての国力や経済成長力を暗喩的に示していると思います。ローマ時代のことまで遡る知識はないですが、人口が減る中で経済成長を遂げた国は、歴史上ないのは事実とは思っています。

過疎高齢化を助長する社会動態、ライフステージの変化のきっかけである結婚、出産、育児や離婚や死亡などのデータを、何かと何かの因果関係で統計的に明らかにできれば、少子高齢、過疎化などの解決策も見つけられるのではないか、と過疎高齢化の激しい地域で生まれ育った拙者が思っていたわけです。

実際には、統計データで相関関係を知ることはできても、そのような変化が起こった因果関係に迫ることは、いろんな社会研究やデータを組み合わせなければ実現しませんが、アメリカの社会学研究や長期間の追跡調査の成果を見ると、因果関係にも迫れるのではないか、という気持ちにさせてくれます。

男性の育児休暇、北欧の国々でも最初は取得を躊躇う男性が多かったこと、日本は男性の育児休暇取得が制度としては世界2位なのに、取得率は低いこと、データで見ることで確信できることがあります。

昭和60年(1985年)の男性の平均初婚年齢は28.2歳、女性は25.5歳でした。

令和4年(2022年)の男性の平均初婚年齢は31.1歳、女性は29.7歳でした。

https://honkawa2.sakura.ne.jp/1540.html より

年齢別や生涯未婚率は、初婚年齢の高年齢化よりもより顕著に未婚率が増えています。明らかに結婚しない人が増えているのはなぜか?

結婚はあくまでも本人の自由意志に基づくとは言いながら、結婚件数が減ると、結果的には生まれる子供の数が減ってしまうので、国を挙げて結婚を奨励する、コンパとか知り合える機会を増やすことが、大事だと思います。

霞ヶ関で「コンパ助成金」なんて提案すると、笑われるだけのような気がしますが、婚姻率の低下に歯止めをかけるには、いい取り組みだと思いますけど。

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