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2024-10-11

読んだ本(2024-#83):おもかげ橋

 [No.3553]

#83「おもかげ橋」葉室 麟

学生時代に思いを馳せたものの、その想いを相手に伝えることなく十数年が経過。都会に出て、いろんな挫折を得て、実現できたこともあるけど、不本意な処遇や、他人のミスで責任を取らされるようなこともあったけど、何とか過ごしている日々。

そんな日々で、十数年前に思いを馳せた相手に出会ったとしたら、その思いを伝えた方がいいのか、伝えずに今の生活を大事にした方がいいのか。

都会に出た理由が、実はある者に謀られた結果だとしたら、その無情な取り扱いに、抵抗するのかm、受け入れるのか。

江戸時代末期を舞台にした物語ですが、現代にもとても共感できる内容です。辛夷の花を読み、蜩ノ記を観ましたが、自分で「正しさ」を考え続け、精神的に強いばかりではないけど、自分の弱さにも向き合いながら「正しく」生きる、美しさ、豊かさの一端を感じます。

拙者には、葉室作品に登場する主人公のような潔さと強さは持ち合わせていません。でも、家族を始め、守りたい大事な人達を守ったり、助けることができる人間になりたい、とやっぱり思います。

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