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2024-12-14

読んだ本(2024-#97):悪文の構造

 [No.3594]

#97「悪文の構造」千早 耿一郎

判決文、法律文書、保険約款などを読むたびに感じることがあります。わかりにくい、と。

正しいことが書いてあることと、わかりやすく書いてあることは独立変数だと思います。

仕事のメンバーにはいつも言います。正しい事を書くのが目的ではなく、正しくそしてわかることを伝える資料を作るのだ、と。

以前の会社の法務担当役員と議論したことがあります。規定文書が分かりやすく社員が分かるように、表で表現して欲しい、と。役員は肯定してくれませんでした。正しく論理構成をすれば、文章で明確に書けるし、表で表現すると、捨象した背景などが誤解される可能性もあるから、文章で書くべきだと。

拙者は、すぐに読んでわかることがビジネスには重要なことなので、表でも表現した方がいい、と役員を相手に簡単に譲らなかったのですが、役員は表で表現する、とは言ってくれませんでした。いよいよ勘定で気になりそうだった時に、同席してくれていた部長が、こちらで票を描いて、役員にチェックしてもらう、という案を出してくれて何とかなりました。

誰かに何かを伝えるために書く、ましてや仕事で関係者に理解してもらうために書く文章であれば、この本に書かれていることは、とてもいい事ばかりです。

事務的な文書であれば、結論を先に書く、なるべく短く書く、は鉄則と再認識です。

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