[No.2800]
同じような年代、や少し上の年代のドイツの同僚に聞きましたが、
ドイツでは歴史教育の一つにナチスの行為について、相当の時間を
かけて授業をしているようです。残虐な行為を反省し、2度と起こさないと。
ただ、最近の傾向では、低年齢になればなるほど、
ホロコースト、アウシュビッツの知識や理解も少なくなっているようです。
・国民の生活を荒らす他国民を追い出そう
・特権に胡坐をかき、私利私欲のために活動する政治家をやめさせよう
・他国に押されるばかりでなく、自国の主張をきちんと主張しよう。
このへんの意見を聞くことに、何の違和感もありません。
きわめて常識的な指摘の一つです。
さて映画です。
ヒトラーにそっくりな姿と口調で、今の世相を斬る。
外国人移民の排斥や、高齢者の保護と若者の就労機会の創出、
私欲を満たす政治家の排除など。
常識的な指摘、歴史的に意味のある風貌が放つ印象、
みんなが言いたいけど、大きな声で言わないことを、
ヒトラーが言っているようで、面白くもあり、内容が痛快でもあり。
インターネット、facebook、TwitterなどのSNSで拡散される、
ヒトラーの「いいね!」や増えるフォロワー。
テレビ番組に登場し、認知度も向上、
「ヒトラーのそっくりさんが正論で世相を斬る」が人気のコンテンツになりました。
ヒトラーのそっくりさん、実は時空を超えてきたヒトラー本人だった、
というのがこの映画です。
常識的な考えに基づく政治や活動が、常軌を逸した残虐行為にもつながる、
それも民意や大衆の多数の支持を得て、という状況が、
インターネットやSNSが日常的な情報交換ツールになった現代では、
十分に起こりえる、と感じました。
一時の総理大臣バッシング加熱、民主党代表の複数国籍取得の報道収束、
メディアの報道内容や頻度にも、何か誰かの意図が反映されている、
とも思えます。
とても興味深い映画でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿