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2023-01-05

読んだ本(2023-#1):東大卒プロゲーマー

[No.3161]

#1「東大卒プロゲーマー」ときど

サブタイトルが、”論理は結局、情熱にかなわない”なことに少し違和感を覚えながら読み始めました。

拙者は、東大卒という経験を持つことはないし、プロゲーマーになりたいと思ったこともないし、なる可能性もゼロに近いだろうけども、東大卒のプロゲーマーが感じたことや、考えたことを擬似体験できる、この読書という行為は意味がある、とも思います。

本人が本気になって勉強しなくても、そこそこ勉強して名門中高私立に入学し、ゲームの合間に勉強するくらいで東大に合格できる、それだけでもかなり羨ましい学力です。

そんな著者も、大学院受験で挫折を経験します。目指すことが実現できなかった訳ですが、その原因として、準備が不足していた、見込みが甘かったと自己分析しています。そして実現できなかったことが悔しいのは、研究を指導してくれていた尊敬する先輩研究者の情熱に引っ張られていたが、その先輩指導者の指導を受けられなくなったことでした。

ゲームも勉強も、何なら人間関係も損得や合理性で割り切ることが多かった著者です。ゲームで勝てばいいと、無茶して場の空気も読まず叩きのめすことに、何の違和感も感じなかた著者も、研究に対して熱い思いを語り、実践する先輩研究者に強く影響を受けていた、と。

合理的なデータに基づく分析や、客観的で論理的な思考も成果を出すためには必要ですが、それだけでは成果も出せないし、自己達成感もなかったり、誰かの何かの役にも立てないのだな、が読後の感想です。何より大事なのは、まず何のためにするか、どうあることを目指すか、を描くことだと思うのです。

拙者の仕事に対する姿勢や対処とも似ているように感じます。

プロフェッショナルは「ストーリー」で伝える、でも同じようなことを感じた記憶があります。

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