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2024-07-16

読んだ本(2024-#56):さいはての彼女

[No.3490]

#56「さいはての彼女」原田 マハ

東京で起業し、ビジネスで成果も出し、でも素晴らしいパートナーに恵まれず、ついつい周囲に感情的になってしまう若い女性社長が、沖縄に旅行に行くつもりで空港に着くと、有能な秘書が購入していたチケットは、北海道女満別行きでした。

旅先での女性が主人公となる短編です。

旅行に行くと、日常のいろいろに変化がありますから、少しいつもと違う視点や気づきもあるものです。旅行先では、自宅でのルーティンの内容やタイミングが異なりますし、いつもとは違う事をしてみることも多いです。

当たり前だと思っていたことが、とても準備が大変だと気づいたり、大事だと思っていたことが、対して重要ではないと気がついたり、といい刺激です。

最初の編、若い女性の社長は、BMWをレンタカーにするつもりだったのに、国産軽自動車に乗ることになり、クルマのトラブルを若い女性ライダーに救われます。若い女性ライダーは、ハレーダビットソンの有名なカスタムビルダーであり、出会うバイク好きの人々を、ことごくファンにしてしまうような明るさを持っています。

そんな彼女は、聴覚に障害を持ち、幼少期に大好きな父親と事故に巻き込まれて、父が守ってくれたことと引きかえに、父を失っていました。

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小説を読むことで、自分では経験できない他人の人生を疑似体験することや、自分ではなりえない立場の人の心情になってみる、ことが出来ます。

自分の日常と少し視点を変えることおできます。

本を読むのは楽しいかも、と思い始めたのは、おそらく2008年5月頃です。読書が楽しいと感じたのは、16年前からということかもしれません。ビジネス書ではなく、小説、ミステリー、エッセイなどを読みたいと感じるようになったのも、わずか16年と思えば、これまでもったいない年月を過ごしてしまった、という後悔を禁じ得ません。

2007年から電車での通勤時間が長くなったことが、読書を楽しめるようになったきっかけでした。名前は聞いたことはあるけど読んだことはない作家、有名だけど読んだことがない本、聞いたことも見たこともない作家や作品に、面白いと思えるものがたくさんあることに気が付きました。

最近では、仕事メンバーに紹介してもらった葉室麟さんも、これからいろいろ読んでみたいですし、本屋さんをブラブラして面白い本を見つけたいです。本を読む、ということを自分が楽しいと思えるようになった、ことを、20年前に自分に言いたいです。もっと早くから読んだらいいのに、と。

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