[No.3109]
#57「会社という迷宮」石井 幸太郎
株式会社の役割は、利益を上げて株主に還元すること、とか株式会社の有限責任の違和感を、中学の社会で習った頃から違和感を持っていました。
拙者はサラリーマンですけど、株主の為に働こうと思ったことは一度もないですし、会社が面倒を起こしても、会社が潰れたら責任取れる、とも思ったことないです。
2014年に読んだヤバい経営学や、最近読んだ資本主義の再構築と同じように、あるいはそれ以上に、ビジネスの実態とあるべき経営について、痛快に真正面から見事なパンチを打っているような著作です。
長い実績を持つ経営コンサルタントでもある著者ですが、●●戦略とか、ビジネスのフレームワークの限界とか、時価総額による会社の評価、業務改革や人材育成の矛盾などを例示しながら説いています。拙者も長いビジネスマン経験、転職歴のあるサラリーマン生活を送っており、複数の会社を経験してきました。
新卒の一括採用、会社の行っている人材育成に疑問もありましたが、この本を読んで疑問がすっきりとしました。
経営層が、株主やマーケットの評価を気にしないわけにはいかないでしょうけど、自分が何の為、何を実現する為に、何をしたいか、どうしたか、を語れないのであれば、会社はもはや社会における存在意義は失くしている、というポイントには強く共感します。
人材は育成するのではなく、人材を活用する、にも共感です。この本も手元に置いておいて、ちょこちょこ読むことにします。
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