[No.1498]
#15「費用対効果が見える広告 レスポンス広告のすべて」後藤一喜
レスポンス広告は、いわゆる広告することが目的ではなく、売ること、
買ってくれる人を見つけること、買うという行動を起こすように心理を
変容させることが目的です。
問い合わせの電話番号やWebサイトのURLが大きく表示されているのは結果
であり、目的に合致する必然なのであります。
広告主に代わって広告を作るのではなく、広告主に代わって売る仕事です。
これらのことを頭で理解することはできても、実践するのは言うほど楽では
ありません。「買う」という行動は、「売る」ための説明内容、雰囲気、
値段、他との比較、潜在的な悩み等の斟酌の結果であり、衝動でもあるので、
実演販売をする、ぐらいの気概がなければできないのかも、と思います。
自分が担当したクライアントの商品やサービスを、自分が売っていると思う
ぐらいにのめり込むと、広告制作サイドにも、クライアントに対しても、
Noと言える自負も必要だし、その自負がなければ責任を果たせない。
本当に本気で仕事しているか?
お前のオフクロが見ても理解できる内容か?
と面と向かって言われたこと、を思い出します。
居酒屋でこれまでの苦労や武勇伝を聞かせてもらった事、
真剣に相談すれば、必ずこちら以上に悩み考えてくれた事、
真剣に考えていなければ、こっぴどく一喝される事、
気合のプレゼン前には散髪されたり、カツ丼を食べたりゲンを担ぐ事・・・
いろいろ思い出します。
著者は、拙者の前職の上司。
30代になって、自分の仕事にも少し自信を持ちながらも、何か成長できていない
ジレンマを感じていた拙者に、変わるきっかけを与えてくれた上司の一人です。
たくさん怒鳴られて、結構飲んで、少し励まされて、僅かに褒められました。
本の中には、これまで教えてもらったエッセンスが整理されて詰まっています。
この本を読むよりは、、○○○茶屋とか、○○○○水産で焼酎ロックを飲みながら、
聞いた方が面白いし、オフレコな内容も聞けるし、楽しいですけどね。
今、拙者は広告の仕事をしている訳ではありませんが、
企画書、提案書、報告書、通知文書、メール等の仕事で作成するビジネス文書や資料が、
何がしかのレスポンス(承認、了解、同意、納得、施策の実施等)を起こすために
作成するのであると解せば、これらのビジネス文書も考え抜いて作成する価値のある
仕事ですし、著者の教えを実践する事でもあるし、自分の仕事をレベルアップさせる事も
できると、やっぱり思います。
今こんな風に考えて、前を向いていられるのも、著者のおかげです。
教えてもらったいろんな事、今納得できることが多いです。
面と向かってお礼を言うのも恥ずかしいので、
ここでつぶやく程度にしておきます、とりあえず。