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2017-05-18
読んだ本(2017-#8):恋愛仮免中
#8「恋愛仮免中」奥田英朗、荻原浩、原田マハ、窪美澄、中江有里
奥田英朗、荻原浩というお気に入りの作家が含まれている短編集です。
作家を批評できるほどの読書量や見識はもちろん持ち合わせておりませんので、
単なる好き嫌いなレベルのコメントですが、
やはり奥田英朗、荻原浩両氏の作品は好きです。
選ばれた言葉、脈略、登場人物の気持ちに想いを馳せると、
なんだかこちらまで気持ちがホッコリするようです。
萩原浩さんに感じる特徴として、
過去と現在を軽快に自由自在に行き来し、
でも読んでいる拙者が混乱しない読みやすさ。
2016-07-14
読んだ本(2016−#12):花のさくら通り
#12「花のさくら通り」 荻原 浩
小さな広告会社ユニバーサル広告社シリーズ、
「オロロ畑でつかまえて」、「なかよし小鳩組」 に続く第三弾。
amazonのレビューコメントを見ると、荻原ファン、ユニバーサル広告社シリーズファンの
気持ちが伝わってきます。
大手広告代理店(電通とか博報堂ですな)をスピンアウトして、
小さな広告社で奮闘する主人公。
離婚して離れて暮らす娘への思いを密かに糧として、
トラブルをビジネスにて、ホッコリ解決していく、謂わばヒューマンドラマ。
原作・矢島正雄、
同じように大好きな作品です。
高齢化で寂れていく商店街、
それでも変えようとしない古参の寄り合いの面々、
何とか変えたい、盛り返したいと悶々とする面々、
商店街祭りのポスターの日付だけ変更の製作依頼を受けたユニバーサル広告社。
会社の家賃を払えずに、都心から離れたビル3階に転居。
来る仕事を拒まず、でも一筋縄ではいかない社員達。
大手広告代理店をスピンアウトしたことの後悔を引きずりながら、
離婚後に離れて暮らす娘に会うのもやめて、ドタバタな日常。
荻原浩作品の主人公には、いつも感情移入してしまいます。
自分と同じ境遇、という訳ではないのですが、
思い悩むポイントが、拙者を揺さぶる、共鳴するそんな感じでしょうか。
登場人物のそれぞれの出来事が同時進行で進み、
そのうち登場人物が有機的につながって、何かを成し遂げる、
そんな進め方、拙者の仕事でも実現してみたい、と思いました。
荻原浩作品、まだまだ読みたいです。
2023-09-26
読んだ本(2023-#46):海の見える理髪店
[No.3908]
#46「海の見える理髪店」荻原 浩
拙者にとって、荻原浩はお気に入り作家の一人でして、これまでも、拙者にしては多読している作家さんの一人です。
久しぶりに、チビ子におススメの本はないかと聞いたところ、チビ子の蔵書から持ってきてくれたのがこの本でした。いつ買ったん? と聞いたら、この本いいって思ったから買った、ですって。
拙者も齢を重ねたからでしょうか、人との出会い、別れ、遠のいた関係性や時間、そして再会、といろんな経験があります。そんな切なさや、感動、喜びなどを荻原浩作品に感じることがあり、ホッコリした気持ちになれるのが、好きな理由の一つだと思います。
本作も一気読みでした。チビ子がいうように、一遍目が最も印象に残ります。
読み始めたけど、どうしても読み進めない一編がありました。作家さんにも申し訳ないけど、拙者はあの一編を読まない、読めないと思います。悲しくなりすぎる、必要以上に落ち込んでしまうのがわかるので、すいません。
2009-10-05
読んだ本(2009-#36):なかよし小鳩組
#36「なかよし小鳩組」荻原浩
やっぱり荻原浩作品が好きです。
いろいろな方から評されておりますが、
飄々とした登場人物と、C調な環境設定のように思えて、読み進めると、
最後にはホロリとしてしまっている自分に気がつきます。
暴力団のCI(Corporate Identity)デザイン企画を担当する広告会社。
暴力団のロゴマークを、TVでも新聞でも雑誌でもWebでもない方法で認知を図るか?
最初は渋々だった主人公が、なんとなくヤル気を出していくプロセスも読んでいて自然でした。
中盤を過ぎても読むスピードは鈍ることなく、
ターボをかけて読み進む爽快感。
でも早く読み終わることの喪失感もあり。
うむー、まだまだ荻原浩作品を読みたい 2009年秋。
2024-01-28
読んだ本(2024-#4):逢魔が時に会いましょう
[No.3967]
#4「逢魔が時に会いましょう」荻原 浩
ついつい一気読みしてしまう荻原浩作品ですが、今回も一気読みでした。「愛しの座敷わらし」の続きの話を読めるような気持ちになって、嬉しい本です。
座敷わらし、河童、天狗の民俗学の研究者と学生のフィールドワークですが、地域の伝承と民俗学と科学的研究のギャップそのものが拙者も興味が湧き立つのを感じるところです。
座敷わらしとは、夭折した子供だと言われたり、河童はカワウソの見間違いと言われたり、事実は何なのか決定的な結論には今も至っていない、と思える方がいろんな洞察自体を楽しめる気がします。
逢魔が時、とは、夕暮れや黄昏時、あの世とこの世が交錯するとも言われる時間。いろんな存在が行き交う、いろんな存在のことを気に掛ける方が、いろいろ面白いとも思うのです。
それにしても、荻原浩作品、拙者はどんどん読みたくなります。まだまだ読んでいない作品はありますし、これからもいろんな作品が楽しめると思うと、読書を楽しいと感じられることを喜びたいと思います。
2023-10-21
読んだ本(2023-#49):冷蔵庫を抱きしめて
[No.3920]
#49「冷蔵庫を抱きしめて」荻原 浩
「現代を生きる人々が抱える心の闇に焦点をあて、そこから主人公たちが自分の足で陽のあたる場所へと新たな一歩を踏み出すまでを描いた短編集」、とは、この作品の読後の解説で藤田香織氏が書かれた文章です。
この読後の解説に、猛烈に同意です。8つの短編はいずれも何かの困難性を抱えた主人公です。明るく楽しく元気、というよりも、いろんな不合理や不条理に囲まれながら、ちょっとだけ勇気を持って行動してみた、という拙者も等身大に感じる登場人物です。
拙者自身も、会社の同僚に知られている面もあれば、知られていない面もあるはずです。拙者が知らない同僚の特性や、奮闘している事情もあるのだと思います。みんながそれぞれに抱えている苦労、悲しみや辛さも、こうやって荻原浩作品になれば、読後に少し爽やかな気持ち、明るい前向きな気持ちなれるから、やっぱり荻原浩作品は素晴らしいのだと思います。そりゃそうです、直木賞作家です、拙者が言うまでもありません。
2026-01-19
読んだ本(2026-#6):楽園の真下
[No.4073]
#6「楽園の真下」荻原 浩
久しぶりの荻原浩作品の中のスリラー物です。南の離島で自殺者が相次いでいることを不審に思ったライターが、島に渡って気づいたのです、とてつもなく大きなカマキリが蠢いているのではないか、ということに。
カマキリに寄生するハリガネムシもストーリーに絡んできて、ジュラシックパークを超えるような怖い作品になっているような気がします。
今までも荻原浩作品をいろいろ読んできましたが、あまりないタイプの作品だと思いました。
2024-02-19
読んだ本(2024-#11):ワンダーランド急行
[No.3982]
#11「ワンダーランド急行」荻原 浩
コロナ禍で連載されていた小説のようです。電車に乗って、会社に行って、という日常が大きく変化したのはコロナウイルスがきっかけでした。
会社に始業時刻に遅れないように電車に乗って、疲れて会社について、周囲に目のある環境で仕事する。他人の目のない場所、ましてや在宅での仕事となると、社員がちゃんと働いているかをどうやってモニターするか、なんてことも真剣に議論されたり、ITツールの導入を検討していたことも思い出されます。
いつもと逆報告の電車に乗って降りると、自分がこれまで過ごしていた現実と、少し違うパラレルワールドに迷い込んだことに気が付きました。奥さんとの関係が変わっていたり、会社内でのポジションが違っていたり。元の世界に戻ろうとすると、また違う世界になっていたり。
タイムマシンやパラレルワールドが実在するとすると、いろんな思いがありますね。やり直したいこと、チャレンジしてみたかったことがゼロとは言いませんが、やはり後悔しないように、いろいろやってみる、なんだろうなと思いました。
今まで読んできた荻原浩作品の中では、登場人物にあまり感情移入できませんでした。好きな荻原浩作品の特徴は、何とも決断しきれないやるせない選択肢を前に、女々しくも、あれこれ考えて行動してみる潔さのある登場人物に感情移入してきた傾向があることに気が付きました。
ギブ・ミーア・チャンス、ハードボイルドエッグ、花の桜通り、なかよし小鳩組、誘拐ラプソディー、四度目の氷河期、愛しの座敷わらし(上)(下)、、、好きになった作品がいろいろあります。確かに、結構な作品数を読んできましたね。また読んでみてもいいですね、きっといい感じで忘れていて、面白さや感動を再生産できそうな気がします。
2011-03-25
読んだ本(2011-#4):誘拐ラプソディー
#4「誘拐ラプソディー」荻原浩
子どもを誘拐して子どもの親御さんに身代金を要求し、
身代金受け渡しの為に翻弄させる、という話なのですが、
ホロリとさせられたのであります。
どんどんと読み進んでいく爽快感、
主人公は決して恵まれた環境で育つことなく、
犯罪をまさに犯している最中であるにも関わらず、
主人公に好意すら覚えたような錯覚があります。
荻原浩著作はお気に入り作品の一つです。
情景描写、登場人物に心理変容、文体、スピード、
どれもこれも心地よいです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
生まれ育った境遇が、本人に多大な影響を与えるのでしょうが、
自分の不運を境遇のせいにするばかりでは、ダメだ、と
常々考えるようにしています。
不遇や失敗からどのように立ち直り、前に進むかが人間の真価の
一つであるとは思います。
でも、この度の地震や津波の被害の大きさや人々の悲しみと苦しみを
知れば知るほど、
頑張れ、とか、前を向いて進もう、だなんて、簡単に言えないし
思えないのであります。
2013-01-29
読んだ本(2013-#5):四度目の氷河期
#5「四度目の氷河期」荻原浩
父を知らずに17歳までを過ごした少年ワタル。、
母はシベリアで遺伝子研究所の研究員であり、少年を出産後に帰国。
少年自身は、他の子供よりも屈強で大きく、外見も日本人っぽくない。
母の研究と経緯から察するに、ワタルは
どうやらシベリアで発見されたミイラのクロマニヨン人「アイスマン」の遺伝子と
母親の遺伝子との受精実験で生まれたクロマニヨン人の子供だ、と気が付きました。
幼少期は、母親は何を研究しているか分からない遺伝子の研究者だし、
父親のことも分からない母子家庭で外見も日本人ぽくないし、
周囲の住民とも仲がいいわけでなく、友達にいなくて。
そんなサバイバルな生活のワタルの前に現れた少女サチ。
サチも、父親の酒乱+DVに悲しむ女の子。
サチとは中学校時代に少し疎遠になるけど、心のどこかで二人がつながっていて、
ワタルのピンチにはやさしく、サチのピンチをワタルが助けて、
なんとも微笑ましい二人です。
ワタルの心の葛藤、小説とはいえ、親である立場で読むと切なく、また心強く感じます。
親が子供の為にして上げられることはそんなに多くなく、
しかし親が子供を傷つけてしまう可能性はきわめて大きく、
そんなことを感じました。
ワタルにはサチ、サチにはワタルが傍にいて、本当によかった、よかった。
いろんなことに悩む学生が、この本を読んで、ワタルやサチに出会えたら、
前向きな気持ちになれる、そうなるといいなぁ、と思います。
荻原浩作品、また好きな作品が増えました。
2011-06-09
読んだ本(2011-#11):コールドゲーム
#11「コールドゲーム」荻原浩
お気に入りの作家である荻原浩の作品を、
またもお気に入りの石田衣良があとがきを書いている文庫です。
グイグイと読み、通勤電車2往復で読み終えました。
サスペンス小説なので当たり前といえば当たり前ですが、
やはり登場人物が殺されたり、襲われたりするのは、
読んでいて少し嫌~な気分になります。
(これは小説、フィクションだって割り切って読めない拙者)
子ども時代の些細なおふざけが、被害の当事者にしてみたら
強烈ないじめられ体験になってしまったら・・・。
そう考えると、この小説は単なるフィクションとも思えない。
大人が介在すべきではない子ども喧嘩と、
大人が介在すべき子供達のトラブルの境界って、
あるんでしょうか? 何なのでしょうか?
多数が少数を加減なく攻撃する(無視する)となると、
ほっといてはいけないような気がします。
見て見ぬ振りをすることは、褒められたことではありませんが、
トラブルの仲介に入って、誤って怪我したり、巻き込まれることもあります。
チビ子にどのように教育をしたらいいのかなぁ、とも思いました。
2009-08-25
読んだ本(2009-#33)
#33「メリーゴーランド」 荻原浩
民間企業から地方の役所に転職した主人公が、
第3セクター運営のテーマパーク再生に取り組むお話。
最近、荻原浩作品にハマっており、一気に読みました。
読んでいると、映画やテレビドラマを観るように、映像が脳裏に広がるようで。
・劇団主宰である学生時代の友人との絡み
・出向先の第3セクター理事達の仕事っぷり
・残業や休日出勤が増える中での、奥さんや子供達とのやり取り
拙者は、第3セクター運営のテーマパークを再生した経験はありませんが、
そうだ、そうだろう、と妙に納得してしまうほどに、引き込まれました。
この作品の文芸的評価は知るところではないですが、拙者はこの作品が好きです。
2011-07-07
読んだ本(2011-#12 & #13):愛しの座敷わらし(上)(下)
#12「愛しの座敷わらし(上)」荻原浩
#13「愛しの座敷わらし(下)」荻原浩
家族にそっぽを向かれている、家族の為に仕事を一生懸命頑張る父親、
マンネリな家事の毎日、このまま年齢を重ねることに憂鬱な母親、
実はクラスでいじめに遭っていることを家族に言えず虚勢を張る姉、
体格が小さく、喘息持ちだけどサッカーが大好きな弟、
痴呆症だと思われて、何となく元気がなくなっている祖母
集まっても団欒はなかった家族が、田舎の古民家に移住することとなり、
都会での生活のギャップに戸惑い、嫌になりながら始めた生活。
何となく想像できそうな家族の雰囲気を、座敷わらしの存在が少しずつ変えます。
いろいろ書きたい気もしますが、とても素敵なお話なので内容に触れるのは
やめておきます。
家族だから仲がいいのではなくて、相手を思いやる気持ちが集まるからこそ
家族が仲良くできる、幸せになれる、という当たり前のことに気付かされます。
上下あわせて400ページくらいですが、4時間ぐらいで読み終えてしまいました。
読み終えるのがさみしかったですが、
結末の1行を見た時に、「それでいい」と嬉しくなりました。
2013-01-22
観た映画(2013-#3):誘拐ラプソディ
#3「誘拐ラプソディ」
荻原浩の原作が映画化されました。
以前読んでいましてお気に入りのストーリーなのであります。
主人公が高橋克典、配役もぴったりな感じです。
wikipediaによると、榊英雄監督に直談判をしたそうです。
前科を持つ主人公が、お世話になっていた工務店を飛び出して、
家出したいと塾をサボった小学生と出会う。
小学生には家出を手伝ってあげると言うが、実は誘拐を企み実行。
しかしその小学生の父親は、暴力団篠宮組の組長で・・・
暴力団に追われ逃げ回るのですが。
子役の演技、涙がポロっとなりそうです。
主人公が結局何を手に入れたのかを考えると、
少しほんのりと温かい気分になれた気がします、
そして、やっぱり家族を大事にしようと思うのでした。
何か見終えた時に印象が、似ている本があったように思ったので
考えてみたら、「愛しの座敷わらし」でした。
これも荻原浩作品です。映画化されましたので、また観てみようと思います。
2009-08-18
読んだ本(2009-#30,#31 & #32)
出張中に読もうと思ってスーツケースに入れて、
飛行機の中とか空港の待ち時間とかホテルで読んだ本です。
#30「天才! 成功する人々の法則」 マルコム・グラッドウェル
モーツァルト、タイガー・ウッズ等、世界的にも有名な天才と呼ばれるような人々も題材にして、如何にして天才となったか、が著者の視点で書かれています。
”10,000時間の法則”には、なるほどーの思いであります。
誰もが天才になれる、とか、努力は報われる、
というような精神論や過大に期待させる内容ではなく、
集中したトレーニングを蓄積する事の成果が大事である、と拙者は受け止めました。
今、または子育てに取り組む方々、
少し自分に自信が持てなくなった方々、まだまだ希望はありますぞ。
10,000時間は、1日5時間、1週間で5日やるとして、5時間×5日×400週。
1年を52週とすると、約7年7ヶ月です。
10年ぐらい真剣に取り組めば何か成果も出るんだろうな、拙者も。
まだまだ努力は必要だ、と思わせてくれました。
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#31「延長戦に入りました」奥田英朗
著者の視点が好きです。
女子スピードスケート選手の、ガニ股スタートに関する考察。
4人乗りボブスレーの2番目に乗る選手の役割と存在感。
決してバカにするのではなく、真剣だからこその、あれっという面白さ。
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#32「ママの狙撃銃」荻原浩
うむー。最近のお気に入り作家の作品でありますが、この作品は???。
読むスピードが上がらないし、小説の世界に入り込めないし、
頭の中でイメージの映像が広がらないし、楽しめませんでした。
他の「荻原浩」作品を読んでみます。実は既に読み始めております。
2022-01-29
読んだ本(2022-#7): 金魚姫
[No.3534]
#7「金魚姫」荻原 浩
久しぶりの荻原浩作品であるし、464ページあるので買ってはみたものの、読まずに置いといたのです、読み始めると止まらなくなることが予想できていましたので。
ついつい1日のいろいろを終えて、お風呂からあがって、自分の椅子に座った23:00から読み始めてしまいました。ちょっと片付けとか、歯磨きとかで中断しながらも1:30AMくらいまで読んでしまい、慌てて寝ました。翌日と翌々日の隙間時間を、この本の読書にあて、一気読みです。
三国志の時代の中国の美女が、恨みを残しながら金魚に生まれ変わり、人間と金魚と生きる長い歴史を経過して現代。ブラック企業の営業マン、デキない社畜の男が、祭りの夜店で金魚すくいしてから、数奇な金魚でありながら時々人間になる女性との数奇な同居の一夏の物語。
歴史SF物という印象を最初に感じてしまったのですが、違和感なく金魚↔️女性に変わる存在との同居生活も感じられて、つまり一気に感情移入して読みました。
もし、生まれ変わりや連鎖、輪廻転生と呼ばれるような現象があるなら、と思いを馳せながら、感情移入はさらに強まります。
この本をハッピーエンドとするか、悲しい終わりとするか、両方の意見や思いがあるように感じます。 拙者が感じたのは、主人公たちが納得できるいい終わり方、と思いました。
映像化したらどんな感じだろうと思いまして調べたら、NHK BS プレミアムドラマで放送されたことがあるとわかりました。 主人公の一人、金魚姫には瀧本美織さんです。雰囲気が合うなあ、と思いました。見たいような、本で感じたままにしておきたいような、両方の気持ちであります。
2011-11-28
読んだ本(2011-#22):ちょいな人々
#22「ちょいな人々」荻原浩
嗚呼何とも残念です。
ものすごい手元に届くのが楽しみだったので、
読んで幸せな気分に浸りたいと思っていたのですが・・・
アっと言う間に読み終えてしまった。
馬鹿、自分のアホ~。
対人的に取り繕ったり、職場や家族の人間関係の中では特に表に出さなかったり、
さして大きな要因でもないから隠したり言わないって事が、
実はその人の本音だったり、特徴だったりすると思うんです。
短編のそれぞれの主人公の人間っぽさ、読んでいて何だか嬉しくなります。
損得勘定だけでは味気ない、感情に流されては何かを掴めない、というのが
人生の機微でもあると思うのです。
客観的な視点、愛情あふれる感情や態度、これらのバランスをとる事は
難しいですがとても大事だと思うんです。
家族や友人知人と楽しい時間や関係を持つことこそ、豊かな人生には必要だと思います。
経済的に家族に苦労をかけたくないから仕事を頑張るけど、帰宅が遅くなったり、
休日にも仕事するようなことになると、いったい何のために仕事を頑張るのか本末転倒な
事態になるわけですが、実はこれと似たような本末転倒な事象、
日常わりと発生しているような気がします。
「ちょいな」残念っぷり、そんなにがっかりするようなことはないでしょうが、
本末転倒ぶりの原因となる見栄や精神的な弱さ、自分の特徴として自分で認識できれば、
豊かな人生になるような気がしました。
荻原浩作品、いいなぁ。
この本は妻にも読むことを薦めることにします。
2010-06-11
読んだ本(2010-#6):サニーサイドエッグ
#6「サニーサイドエッグ」荻原浩
「ハードボイルド・エッグ」の続編で、文庫化を待ち望んでおりました。
荻原浩作品は、読んで楽しく、ホロリとさせられるので好きです。
グングン読み進んでしまうので、読み終わるのが惜しいんです。
猫探しが専業ではないけど、結局猫とか犬を探す探偵。
金髪の美女がアシスタント、という訳でもないけど、ハードボイルド気取り。
程度の差こそあれ、男には何となくわかり気持ち。
普段意識することはないけど、刺激されると反応せざるを得ないツボを刺激してくれる、拙者にとってはそんな作家です。
平気そうに日常を過ごしている人も、いろんな事情を抱え、それぞれが自分の人生で主人公を演じている、そんな当たり前にも気付かせてくれます。
大変なのは、しんどいのは自分だけではない。誰もが誰かと少しずつでも絆やつながりを持ち、支え合っている、支え合わなければ生きていけない。
そんなことまで考えるのは、考え過ぎかなぁ。
2020-02-16
読んだ本(2020-#2):ストロベリーライフ
#2「ストロベリーライフ」荻原 浩
何故なのかはわかりませんが、荻原浩作品の登場人物には
どうしても感情移入してしまうのです。
スペシャルな能力や技能やメンタルを持つと言うよりも
日常の事情にまみれながらも、何とかしようと頑張っていて、
でもそんな悲壮な感じもしない、のが拙者の好きなとこかも知れませんけど。
実家のイチゴ農家が廃業の危機。
お父さんが体調悪くなり、
年老いた母がイチゴ農家を一人で切り盛りできるはずはなく、
東京でフリーランスの広告プランナーの主人公が
父の見舞いに帰省するところから始まります。
イチゴ農家の仕事なんか継ぐつもりもない主人公が、
ビニールハウスの中のイチゴの生育を見てから、放っておけなくなります。
妻と息子も、東京での生活がいいって言っているにも関わらず。
人生設計には、周到な準備や綿密な確認や段取りも重要です。
収入や支出の計算、将来に渡る絵姿をどう実現するか、を考えるんだと思います。
しかし、対極の考えになりますが、人生なんて思った通りにはなりません。
想定もずれるかもしれないし、自分自身の意向も変わるかもしれません。
その時々、一瞬一瞬を真剣に、楽しんで生きる事が大事かな、
が今現在の拙者の結論的な想いです。
2022-08-19
読んだ本(2022-#49): それでも空は青い
[No.3670]
#49「それでも空は青い」荻原 浩
拙者のお気に入り作家のお一人でもある荻原浩氏、本屋さんで見つけてしまった新作を手に取ったら、そりゃ購入して読むしかありません。
人の怠け心や甘えたい気持ちと、それでも少しだけ勇気を出したり、誰かを助けようとする機微なバランスを、心くすぐられるように書かれているような印象です。
家族、友人、夫婦、先輩や後輩、同僚、部下や上司、いろんな人間関係があります。いつでも良好である訳でもないし、分かり合えないこともあれば、言わなくても通じることもあります。
先日、学生時代から続く2名の友人と、深夜残業に該当する時間に2時間半ほど、ZOOMで顔を見ながら話しました。お互いの仕事のキャリアはいろいろ異なりますけど、異なるが故に自分で思いつかない視点や切り口も知ることができて有意義ですし、楽しい時間です。
人生の豊かさに思いを馳せることも多いのですが、何をどれくらい所有するかも大事ですが、素晴らしい友人がいること、は間違いなく豊かさと思います。
相談したくなる先輩、頼りにしてくれる後輩、よっしゃ頑張ろうと思わせてくれる家族がいてくれるのは、嬉しいです。





